10年という時空

10年ぶりに連絡がとれて、本当に10年という月日はいったいなんなのか?
と考えてしまうくらい時空というものが、この世に存在していないのでは?と毎日
実感ました。いまでも時空というものの感覚がよくわからずにいます。


一般的に考えて10年という月日は天平地異や世間の事情がガラッと変わり得る期間だと思います。実際にこの10年に起こったことは、SNSの様変わり、無差別大量殺人などが頻繁に起こる、若くして癌で亡くなられる著名人が多発、前首相が平和だと思われていた日本で銃殺される、未曾有の流行り病、それに伴い2020年には国民的な俳優さんたちが次々と自死されるなど、私にとってはありえない出来事が次々と起こりました。


本当に10年という時空はこれほどまでに様々な出来事が起こり、数日前まで生きていた方がもうこの世にはいない。という現象をたくさん見て来ました。


とりわけ、わたしにとっては闘病中に同じ期間闘病されていて、お亡くなりになられた小林麻央さんの死がショッキングな出来事、2020年の三浦春馬さんや竹内結子さんなどの自死がとてつもなく心を揺さぶられました。


私の中で竹内結子さんというのは同世代ということもあり、いつも美しいかわいらしい笑顔で、清潔感があり自死とは真逆の世界にいる方だと認識していたのです。


そんな方がもうこの世にはいない。なんという10年だったのでしょう。


安倍元首相の暗殺の時には、ショックではじめて体中に蕁麻疹が出て病院を受診して、かゆみというものがこんなにも辛いということが初めてわかりました。


そしてその時に、テレビ中継をされていたのをたまたま見たのですが、直前まであんなにもたくさんの人に囲まれていた方が、一人横たわり息も絶え絶えで担架に担がれて、ドクターヘリに乗せられていくという映像を見たとき、本当に どんなにたくさんの人に囲まれていた人でも、最期はひとりで死んでいくのか。と思い どうしようもなく涙があふれ、孤独な気持ちになり、蕁麻疹が出てしまったのだと思います。


何故だかわからないのですが、その時本当にとてつもなく孤独な気持ちになり、このとしで嗚咽をしてしまったのです。どうして自分がこんなに声を上げて泣いているのか、とまらない悲しみ、例えると赤ちゃんが生まれてくるときにあげる産声のような強烈な泣き方でした。


本当に人って無力というか、刹那な生き物だと、この10年を通してありありと感じました。


そんななか、わたしが彼と再び連絡をとるようになって、まったく10年という月日を感じずに、この10年間ずっとそうだったように、彼から伝わる波動は安心感や喜びしかなく、
毎日小躍りしている状態でした。


そして、たった一つの魂、この魂がこの世に存在してくれているということがどんなに有難いことが、再び連絡を取る中でそう実感できたのです。